2015年3月10日に実施された第12期全国人民代表大会第三回会議記者会見にて、定年延長に関して公式コメントがでました。
現在、中国の定年退職年齢は養老年金の受給が開始される、男性60歳、女性50歳(管理職は55歳)とされていますが、労働人口減少に突入した2012年から、定年退職年齢の延長が議論されてきました。
*定年退職制度
【部長回答】中国の現制度は新中国設立当初の平均寿命40歳程度の時代に決定され、60年余りを経て経済社会発展、人口状況等に大きな変化があり定年年齢の調整が必要である。本年中の計画完成、2016年:中央政府の審査を経たのち公開意見公募を実施、2017年:正式発表の予定。その後5年間の準備期間を経たのち、1年に数か月ずつ法定定年退職年齢を引き上げる“漸進主義”を採る。

NAVI 今回の発言の解釈は、2017年に定年退職年齢引上げの具体法規を決定し、5年後の2022年以降、現在55歳定年とされる女性管理職の場合、初年度に定年年齢を55歳2ヶ月に引上げ、翌年に55歳6ヶ月に引上げという斬新方式で引上げを実施するとされています。

 

NAVI 日系企業では、人材流動率の高い中国においても比較的長期就労の傾向が強く、定年年齢に近づく従業員が増加しています。中国では日本と異なり、各社ごとに定年年齢を設定することは難しく、養老年金受給開始をもって定年退職とします。定年による退職においては、養老年金の受給が開始されるため、離職後の経済補償として支給される法定経済補償金支払い義務はありません。
現在、組織活性化の阻害要因として高齢従業員の滞留が課題となっている企業が散見されますが、法定定年年齢の引上げは、これらの課題が益々重荷となることを示唆しています。雇用を維持しつつ役職から外せる制度、早期退職制度等の検討時期と思われます。
反対に、養老年金受給を開始し社会保険料負担のなくなる従業員の活用のため、退職後の再雇用制度の策定、導入の動きも見られます。
企業ごとの中期事業計画に合わせた新たな仕組みの検討が必要と思われます。

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