労働契約法改正(2012.12.28)の徹底実施、労務派遣労働者使用の規範化のため、人力資源社会保障部より《労務派遣暫定規定》が1月26日に公布されました。施行は3月1日。昨年8月7日~9月7日に意見公募された《労務派遣若干規定 意見公募稿》より、実質的に労務派遣規制が強化されることとなりました。 《労務派遣暫定規定》日本語訳:https://cochicon.com/oshirase/romuhaken_zantei_kitei.html
3月1日施行 新規定のポイントは下記です。
①総量規制 (第4条、第28条)
労務派遣労働者比率は全従業員の10%を超えないものとする。全従業員数とは直接雇用従業員と労務派遣従業員の和とする。 (第4条)
・各雇用単位は労務派遣労働者の比率が10%以下となるまで、新たに労務派遣労働者雇用してはならない。2014年3月1日時点の労務派遣労働者比率が10%を超えている場合、調整案を所在地の人力資源社会保障行政部門に届出のうえ、2年以内に規定の10%まで比率を下げなければならない。(第28条)

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意見公募稿では派遣労働者の使用可能職務とされている三性(臨時性、代替性、補助性)のうち、10%の総量規制の対象は“補助性職務”のみとされていましたが、今回の暫定規定では、臨時性・代替性職務の労務派遣労働者も総量規制の対象となりました。6ヶ月以内の職務である“臨時性”労務派遣労働者の使用による労務派遣規定への対応策を検討されていた企業では、再検討が必要となります。

 

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現在派遣労働者の比率が10%を超えている企業では、3月1日以降は新規派遣労働者の雇い入れができません。直接雇用体制(社会保険口座開設、労働契約の準備、就業規則の調整等)が急務です。

 

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現時点での派遣従業員の比率が10%を超えている場合、調整プランを策定の上、行政機構への報告義務があります。現時点では、上海北京の人力資源・社会保障局の窓口では、移行案提出期限、具体的な内容等は未定との回答です。
現在、派遣労働者比率が10%を超えている企業は、早期に移行プランを策定する必要があります。

② 補助性職務確定のプロセス(第3条、第22条)
企業が派遣労働者補助性職位で使用する場合、従業員代表大会または全従業員で協議検討し、提案及び意見を提出のうえ、工会労働組合)あるいは従業員代表と協議決定し、企業内において公示しなければならない。上記法規に違反し、従業員に損害を与えた場合は 損害賠償責任を負う。

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補助性職務確定のプロセスが確定し、違反した場合の損害賠償責任も明記されました。
企業ごとの補助性職務を確定するため、労使協議プロセスの確定、職務記述書等の人事制度の見直しが必要と思われます。

③ 偽装請負対策(第27条)
企業が請負、業務委託などの名目で労務派遣形態で労働者を使用している場合、本規程を適用する。

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偽装請負対策については、暫定規定公布会見でも扱われました。下記は記者質疑と回答です;
Q, 法律責任を逃れるため、労務派遣協議を業務委託協議や請負契約に変更した場合どのように処理すべきか?
A, 法律責任逃れの行為を防ぎ、被派遣労働者の合法的な権利を守るため、<暫定規定>第二十条では、『雇用単位は請負、業務委託などの名義で労務派遣労働者を使用している場合、本規定に従って処理される。』と明確に規定している。この規定は偽装請負を抑制するものとなる。
業務委託、請負等への移行を検討されている職場では慎重な対応が必要となります。

④ 派遣労働者の派遣会社への返還(第12条)
派遣先企業が派遣労働者を派遣会社へ返還できる状況;
労働契約法40条3項(労働契約締結時の客観的状況に重大な変化があった場合)、41条(リストラ)に該当する場合。
②派遣先企業が法的破産宣告を受ける、営業許可取り消しとなる等の場合。
労務派遣協議満了による終了の場合。

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3月1日以前に締結された労務派遣契約は2年間は有効となりますが、分公司、支店、営業所の従業員、外地戸籍の従業員の社会保険納付状況の再確認が必要です。分支機構の営業許可の申請、納税体制の整備等が必要となる場合もあります。

 

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意見公募稿の「補助性職務の総量規制抵触を理由とした返還は不可」という条項は抹消されています。労務派遣協議満了時の返還は可能とされていますが、派遣労働契約2回目の労働契約満了・終止の可否に関する判断が各地で異なりますので、運用にあたっては留意が必要です。また、労務派遣による労働契約回数の処理に関する運用も地域により判断が異なりますので、移行プラン策定にあたって留意が必要です。

派遣から直接雇用への移行時の2回目の有期契約満了・終止

の可否判断

2回目の有期契約満了・終止可 2回目の労働契約満了・終止不可

⇒3回目の無期労働契約への

自動移行義務あり

地域 上海、重慶、成都、深セン 北京、煙台、青島、南通、南京、広州
無錫等、明確な回答はなし。3回目無期労働契約継続推奨、協議解除は可

の地域も多数あり。

⑤ 違反した場合の責任義務(第20条、第24条)
企業が労働契約法労働契約法実施条例の労務派遣に関する規定、或いは《暫定規定》に違反し、労務派遣労働者労務派遣機構に差し戻した場合、労働行政部門は期限を設けて改正を命じる。期限を過ぎても改善しない場合、一人あたり5,000元以上10,000元以下の罰金に処される。労務派遣労働者が損害を被った場合、派遣先企業は損害賠償責任を負わなければならない。

⑥ 地区を超えた労務派遣(第18条、第19条)
労務派遣単位は、被派遣従業員の勤務地にて、勤務地の規定に従い社会保険料を納付しなければならない。労務派遣単位が勤務地に分公司を設立している場合、分公司により社会保険加入、納付手続を行う。勤務地に分公司がない場合は、派遣先企業が代わりに被派遣従業員の社会保険加入、納付手続を行う。

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3月1日以前に締結された労務派遣契約は2年間は有効となりますが、分公司、支店、営業所の従業員、外地戸籍の従業員の社会保険納付状況の再確認が必要です。分支機構の営業許可の申請、納税体制の整備等が必要となる場合もあります。

 

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