従業員からの集団契約締結要求がある場合、地域の労働行政部門からの指導がある場合、“締結しないリスク”と集団契約“締結のリスク”を慎重に検討する必要があります。
集団契約締結のリスクとして
・(約定事項が実施できない経営状況に陥った場合等の)労働条件の硬直化
集団契約に約定した条件を下回る、個別労働契約の締結不可
・経営状況の従業員への一定範囲の公開義務の発生(財務状況等)
が挙げられます。これらのリスクの回避策として、
・原則的、普遍的な約定内容に限定する
・実行が確定的な“低い水準”の保障に留める
・団体交渉で経営の意向を反映できる労働側代表の選出
がポイントとなります。これらのポイントを押さえ、集団契約が正常に機能した場合、労働争議、労務トラブルの未然防止策となることが期待されます。

NAVI
集団契約に約定しなくてはならない事項は就業規則等の人事規程の規定事項と重複します。人事規程類を整備・運用していれば、集団契約を極度に敬遠する必要はないと考えられます。また、集団契約の締結により、就業規則の懲罰規定、労働紀律の運用がより効力を持つこととなります。労働者(或いは工会)の企業運営への影響力拡大に伴い、経営側として従業員の信望の高い中国人幹部を擁すること、育成することが、企業の人事制度・規定の運用の鍵と思われます。

>>中文ページ