当該規定(《規定》)は、2014年4月21日に最高人民法院裁判委員会第1613回会議を通過し、2014年6月18日に公布され、9月1日より施行されます。
最近の労災保険行政案件審査過程で発生している下記の新たな状況、問題に関して指針を示したとされています。
《規定》は全10条からなり、下記3点が主要事項です:
①派遣、請負、業務委託等、雇用関係が複雑化する中、労働関係と労災保険責任企業の明確化。
② “業務理由、業務時間、業務場所” “業務による外出時間” “出退勤途中”等の判断の詳細。
③第三者の原因による労災の場合の民事訴訟、民事賠償と労災認定・待遇の調整に関する規定。

NAVI ①
労働者使用企業が、法規に違反し、雇用資格を有しない組織や自然人に業務を委託し、それらの委託先に雇われて委託業務に従事する労働者の労災は使用企業に労災保険責任があるとされています。労務派遣法規の施行に伴い、業務委託等に移行する場合には委託先の審査、査定、委託契約内容への留意が重要です。

 

NAVI ②
新聞紙上をにぎわした「帰宅途中の“買菜”(買物)時の不慮の事故」の「不慮の事故」(“意外事故“)とは自己の責任によらない交通事故に限定されます。”買菜”とは「日々の食料品、日用品の買い物」という意味であり、合理的な範囲の帰宅途上の行動の象徴として使用されたと考えられます。合理的な範囲の帰宅途上の行動としては、託児所、親戚宅等への子供の迎え等も含まれます。

 

NAVI ③
自動車通勤の増加に伴い増加している、出退勤時の交通事故の被害者の場合、第三者の原因による労災にあたります。自動車通勤に関わる規定の制定時には、今回の《規定》を考慮する必要があると思われます。

 

本規定の主要部分に関わる4件の労災保険行政訴訟の典型案件が公表されています。
雇用単位が法律、法規規程に違反し請負業務を再委託する或いは雇用主体資格を備えていない組織
または自然人に請負業務を発注し、当該組織あるいは自然人が雇用した従業員が労災により死傷
した場合、雇用単位が労災保険責任を引き受けた判例。(上海市松江区)
②業務による原因、“職場”の認定に関し、業務履行責任との相関関係の有無、合理的区域内で負傷し
たか否かが争点となった判例。(天津新技術産業園区)
③“出退勤途中”の認定に関する判例。(江蘇省新沂市)
④従業員あるいはその近親者自身の原因によらない理由で労災認定申請の期限を超過してしまった場
合、提出が遅れた時間は労災認定申請期限に含めないと言う判例。(広東省佛山市禅城区)
労災保険行政訴訟の典型案件(日本語訳):全文はこちらから参照してください。

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