【現状】上海市では、外国人社会保険は任意加入として運用されています。労務監査で指摘を受けたケースでも、最終的には外国籍人員は中国現地採用者を含め、強制加入、過去にさかのぼる補充納付請求された事例は報告されていません。ただし、最近の社会保険局の窓口は強制加入指導へ変化しています。
【経緯】上海市では、2009年の上海市人力資源・社会保障局の38号文書に従い、外国人は中国の社会保険には任意加入とし、外国籍従業員と会社が協議の上、加入を決定できると一般に解釈されてきました。外国籍人材では、中国現地採用者や、日本に帰化した日本国籍の中国人材が3保険(2011年の社会保険法施行以降は5保険)へ任意加入してきました。
【課題】2国間社会保険協定は、2国双方で社会保険が強制加入の場合の二重加入回避措置である為、上海市の外国人就労者に対する社会保険加入の強制性の認識と実務上、社会保険口座を有しない人員の免除申請受理体制が論点となっています。

外国人社会保険加入に関わる法規(全国・上海)】

2009年10月10日 上海市人力資源・社会保障局の上海で就労する外国籍人員、永久(長期)居留権取得人員、台湾・香港・マカオ居民の都市職工社会保険参加問題に関する通知》(上海市人力資源・社会保障局38号文)通知

上海で就労する非中国籍人材も都市社会保険に加入可能(任意加入)
・加入可能保険:「養老保険」「医療保険」「労災保険

2011年7月1日 中華人民共和国社会保険法》施行

・第97条:外国人が中国国内で就業する場合は、本法の規定を参照して社会保険に加入する

2011年10月15日 《在中国境内就業外国人社会保険参加暫定弁法》施行

外国人派遣駐在員、駐在員事務所代表も社会保険に強制加入する

2018年12月29日 中華人民共和国社会保険法》修正施行(最新修正)

※第97条は継続・修正なし

 
 

NAVI:
●現在、上海社会保険局の窓口では《社会保険法》第97条に従い、外国人社会保険に強制加入するように指導されます。以前は一律ではありませんが“任意納付”の回答が得られていましたが、現在は、“強制加入”という回答のみです。
●既に2国間協定発行済みの各国では、適用対象保険のみの免除申請、免除外保険料の強制徴収、補充納付を要請されたという情報、報告はありません。
上海市の社保局窓口では、2国間協定の“適用証明”は北京に送付し北京で処理されるため、申請後の処置は把握していないとの回答です。
 日本の“適用証明”は終了管理がされない為、現時点では9月1日からの“適用証明”を申請・入手の上、上海市で強制加入を指導された場合に迅速に対応できる準備を整えておくことが、妥当と思われます。