本年5月8日に公布され7月1日から施行される《江蘇省女性職員労働保護特別規定》は最も新しい女性保護に関する地方規定であり、現在各地で議論されているあらたな事項が規定化されており、今後の女性保護の方向性を示すものと考えられます。主要な新規定は下記です。

生理休暇
・国家規定により月経期に従事を禁止されている業務(指定基準を超える強度の冷水作業、低温作業、肉体
労働、高所作業)は他の業務に調整するか、1~2日の生理休暇を与えなくてはならない。
・過度の月経量や月経痛により業務に従事することが困難で、指定医療機関の証明がある場合、1日の公休
を与えなくてはならない。

産前休暇(勤務時間短縮)
・妊娠3ヵ月以内、7ヵ月以降は残業、夜勤禁止。併せて、1日1時間の勤務時間中休憩を与えなくてはな
らない。(=1日1時間の勤務時間短縮)
この場合、勤務時間短縮に応じて業務量を調整しなければならないが、賃金を控除してはならない。
・妊娠3ヵ月未満で胎児保護の為の休息が必要な場合、妊娠7ヵ月以降で勤務が困難な場合、本人の申請、
定医療機関の証明により、雇用企業は休暇を批准することができる。
この場合の賃金最低賃金を下回らない範囲で労働契約集団契約、職場規則制度で定める。

雇用企業のセクシャルハラスメント防止措置実施義務
・労働場所におけるセクシャルハラスメント禁止の規定を制定しなくてはならない。
・セクシャルハラスメント防止教育の実施。
・セクシャルハラスメントを予防する環境の整備。
・セクシャルハラスメントの訴えへの迅速な対応と機密保護の実施。

NAVI
生理休暇は昨年(2017年)4月から施行された浙江省の女性保護規定で、同様の生理休暇付与が規定
され、各地で生理休暇の規定化に関する議論が盛んですが、江蘇省でも規定化されました。
・娠初期(3ヵ月以内)の妊婦保護に関する規定は、国家規定、他の地方条例に先駆けたものです。
・日本ではセクハラ、マタハラ防止の企業義務が厳格化していることから、在中国日系企業では企業の
管理・防止施策を気にする企業が増加していますが、今回の江蘇省の規定では企業のセクハラ規定の
制定など踏み込んだ規定がなされました。