労働報酬 労働契約約定賃金がネット賃金の場合 労働契約約定賃金がグロス賃金の場合
1.月次固定給与 特別控除項目(前項図E)が変動した場合、支給賃金を約定賃金額に固定できない可能性、約定賃金額を下回る可能性もある。 固定
2.変動報酬 前年度の変動報酬が高額であった場合も社会保障費用、所得税の上昇分は会社負担となる。 前年度の変動賃金が高額であった場合は翌年の社会保障基数が上昇し、変動報酬に相応した社会保障費用、所得税を個人が負担する。
  インセンティブ
  残業代
  賞与
3.諸手当手当 固定手当も手取り額で約定したこととなり、手当に関わる社会保障費用、所得税は企業負担。 固定手当もグロス額で約定したこととなり、手当に関わる社会保障費用、所得税手当額から控除される。
  食事手当
  通勤手当
  通信手当
  住宅手当
  出張手当 月次賃金と併せて支給される場合は、出張手当に関わる社会保障費用、所得税は企業負担。 月次賃金と併せて支給される場合は、出張手当に関わる社会保障費用、所得税手当額から控除される。
4.昇給 昇給により増加する社会保障費用、所得税の上昇分は会社負担となり、手取り賃金昇給額は保障される。 昇給により増加する釈迦保障費用、所得税の上昇分は昇給額より控除される。併せて前年度の変動報酬が高額であった場合は社会保障基数(社会保障費用控除額)の上昇額が昇給額を上回り、手取り賃金が減少するケースも発生する。
社会平均賃金、市場調査の昇給率はグロス賃金昇給率であり、ネット賃金に適用場合は実質的には市場動向より高い昇給率となる。 社会平均賃金、市場調査の昇給率の基準と一致する。

NAVI
従業員は、手取賃金が確定できる為、手取り賃金契約を好みます。労働契約約定賃金をネット(手取り)賃金からグロス賃金に変更する場合、労働者の既得権益を侵害せず、労働者の同意を得るため、上記表の事項を考慮する必要があります。また、ネット賃金契約の企業では、賃金テーブル、福利性の手当もネットで確定されている場合が多く、グロス化の必要があります。

 

NAVI
労働契約賃金をネット(手取り)額で約定することは、高額所得者ほど税負担が重くなるという累進課税の考え方とは合致しないことになります。また社会保障も賃金の高い人員ほど個人口座積立額(養老保険医療保険個人口座等)への会社出費が高額となり、報酬格差を拡大させていることとなります。