2018年5月10日に日中両国外相の署名により、日中社会保障協定が正式に締結されました。企業人事実務に関わるポイントは下記です。

●適用範囲(加入が免除される社会保障項目)
・在中国日本籍人員:就業者(被雇用者)基本養老保険
・在日本中国籍人員:年金(国民年金(国民年金基金を除く)、厚生年金(厚生年金基金を除く))
●派遣者の適用期間
・派遣者は派遣当初5年間は派遣元国の法規に基づき派遣元国の適用社会保障に加入する。
・協定発効前から相手国で就労している場合の派遣期間は協定発効発生の日に開始したものとみなす。
・両国の責任部門は、派遣期間が継続5年を超えた場合も、派遣元国のみの社会保障加入に合意すること 
 ができる。
●発効発生
2019年5月16日、北京で日中社会保障協定第19条に基づく外交上の公文の交換が行われました。
これにより、「社会保障に関する日本国政府と中華人民共和国政府との間の協定」(日中社会保障協定)は、2019年9月1日に効力が生ずることとなります。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_007416.html

NAVI 日中社会保障協定に関わる個人情報(相手国での社会保険加入状況と想定されます)は、協定遂行の目的以外には使用しないとされていますが、個人所得税納税には、これまで以上に正確性に留意する必要があると思われます。

NAVI二国間社会保障協定:自国の社会保障制度に加入している場合、協定相手国に駐在派遣され就労する際、取り決めに従い相手国での社会保障への二重加入を免除される協定。

NAVI  下記は上海市、蘇州市の養老保険納付額です。

社内保険納付率:https://cochicon.com/1751.html

地域 基数上限(元) 企業負担 個人負担 納付率計 納付額上限(元/月)
上海市 19,512 20% 8% 28% 5,463.4
蘇州市 19,613 19% 8% 27% 5,295.5

上海市外国人上海市社会保険への強制加入は実施されていませんが、本協定施行により、上海市でも外国人社会保険加入が強制化されるかどうかは不明です。

 
【中国との締結済み二国間社会保障協定概要】

国家 ドイツ 韓国 デンマーク フィンランド カナダ スイス オランダ
締結日 2001/7/12 2012/10/29 2013/12/9 2014/9/22 2015/4/2 2015/9/30 2016/9/12
発効日 2002/4/4 2013/1/16 2014/5/14 2017/2/1 2017/1/1 2017/6/19 2017/9/1
対象保険 1.養老保険
2.失業保険
1.養老保険
2.失業保険
1.養老保険 1.養老保険
2.失業保険
1.養老保険 1.養老保険
2.失業保険
1.養老保険
2.失業保険
免除期間 1~4類:
初回60日。状況により96日延長可能。
第5類:
雇用主、労働者の申請により無期限。
・初回60日。
・申請により60日延長。
・派遣者は初回5年間。
・5年を超える場合は申請により最大60日まで免除期間延長。
・派遣者は初回5年。
・5年を超える場合は両国関連機関の協議により延長可能。
・派遣者は初回72か月(6年間)。
・72か月を超える場合は両国関連機関の協議により延長可能。
・派遣者は初回最長6年。

・6年を超える場合は、両国の関連機関の協議により延長可能。

・派遣者は初回最長5年。
・5年を超える場合は、両国の関連機関の協議により延長可能。

 

国家 スペイン フランス ルクセンブルグ
締結日 2017/5/19 2016/10/31 2017/11/27
発効日 3月予定 未定 未定
対象保険 1.養老保険
2.失業保険
関連社保 1.養老保険