在中日系企業では、従業員のワークライフバランス重視の傾向や、第二子出産奨励政策等にともない、就業時間を再検討される企業が増加しています。
日本の長時間労働の見直しの影響もあるものと思われます。
CoChi福利調査(上海:2016年11月実施/サンプル193社、蘇州:2017年3月実施/サンプル62社)の
特殊勤務制の実施状況調査です。フレックスタイム制度を導入する企業は増加していますが、在宅勤務の実施企業は調査参加企業にはありませんでした。
標準労働時間制:https://cochicon.com/109.html
 

特殊勤務制度 上海 蘇州
社数 社数
フレックスタイム 31 16.1% 9 14.5%
育児休業制度 43 22.3% 20 32.3%
育児期間の在宅勤務制度 0 0% 0 0%

 

留意点 フレックスタイム 在宅勤務
労働時間管理 標準労働時間(1日8時間)
労働開始・
終了時間管理
会社フレックスタイム規定に準ずる 会社就業規則の定めに準ずる。
特に規定がない場合は会社標準労働時間
残業 標準労働時間(1日8時間)を超えた場合は残業扱い。
就業状況管理 直属上司、管理者が不在の時間帯就労が発生する可能性があるため、自律的就業管理が可能な職種/職位への適応を推奨。 自律的就業管理、単独業務遂行ができる(業務が存在する)職種、職位に限る。
時間調整 会社の指定した時間には、制度許可にも関わらず強制出勤させられる権利を保留することが必要。
労災 標準労働時間勤務者と差異なし 就業場所における事故は労災と見做される為、自宅の特定空間(執務室等)のみを就業場所とする等の検討を要する。
機密保持 業務使用PCの社外持ち出し、機密文書の持ち出し、ネット環境等の機密保持に関する規定の設定要。
メリット 通勤ラッシュを避けたい状況にある従業員、子女教育の為に時間調整を要する従業員等に適する。 ・育児・介護、通勤困難な状況(傷病等)に適する。
・欧米企業を中心に長時間通勤となる場合に、週1日~3日程度の頻度で在宅勤務を設定する企業がある。
デメリット 遅刻早退管理が曖昧になる可能性がある。厳格管理を要する。 自律性の高い人員にのみに適用すべきであるが、職種・職位以外に許可拒否基準を設定することが容易ではない。

 

NAVI
フレックスタイム制度や在宅勤務制度等、個人の生活に合わせたフレキシブルな勤務制度の導入が検討されていますが、基本的な標準労働時間の調整を検討する企業もあります。
CoChiの2014年の調査では日系企業では80%が標準労働時間は8時間/日でしたが、国営企業16社の調査(下表)では、7時間/日とする企業が最も多いという結果です。
国営企業では夏季にはさらに昼休み時間を延長するなどの措置を実施する企業もあります。

国営企業の標準労働時間/日
標準労働時間 社数
8.0 時間/日 5 31.3%
7.5 時間/日 4 25.0%
7.0時間/日 6 37.5%
6.0時間/日 1 6.3%
16 100.0%

 
 
2018 華東地区日系企業 人事管理実態一斉調査」(上海:237社、2017年12月実施、長江デルタ:149社、2018年2月実施)の調査分析です。
調査実施要領・サンプル属性の詳細は「調査実施要領・サンプル属性」をご参照ください。