自己都合離職時も含めて、従業員の離職時は労務リスク要因が多々あり、注意が必要です。
離職証明書の取得
 自己都合退社であること、経済補償金は請求しないこと、守秘義務の継続期間の認識等の確認書を
 取得する必要があります。
 離職時に改めて離職後の機密保持に同意取得することは困難な場合が多いため、あらかじめ、労働
 契約に離職後の機密保持義務にも盛り込み、署名を取得しておくことが実務的です。
社会保険脱退手続き
 上海では毎月20日以前に社会保険脱退手続きを完了しなくては、当月の給与支給が無い場合でも、
 当月の社会保険納付義務が発生しますので注意が必要です。
・引き継ぎ書の完了、諸手当・経費精算、総務関連での貸与品の返却等の確認が必要となります。 

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労働仲裁案件で最も多いのは、離職後に在職中の残業手当の不払いを要求するものと言われています。離職手続きを完了し、円満退社することを書面で取り交わしておくことをお勧めします。中国では離職社員の再雇用が従業員の確保策として有効策とされていることからも、離職時の対応は大切にしたいものです。また、離職時面接による離職理由の確認は、会社の課題発掘のために有効で
す。

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人事管理不備による罰金、罰則
■契約内容の不履行【第38条】の場合の離職経済補償金支給義務
 ・労働報酬の遅延支給
 ・労働保護不履行
 ・法に基づいた社会保険費用納付が実施されない場合
労働契約未締結【第14条、実施条例7条】の場合のペナルティー
 ・雇用から1年経っても書面による労働契約の締結がない場合は無固定労働契約とみなす。
 ・雇用から1ヶ月以内に書面による労働契約の締結がない場合は使用開始日から満1か月の翌日か
  ら満1年の全日まで2倍の労働報酬を支給しなくてはならない。
法定賃金残業代法定手当等)の未払い/不足/支払い延期の罰則規定
 ・不足分の50%以上1倍以下の賠償金。対象期間:実証できる期間(無制限)。
                              国務院423号≪労働保障監査条例≫
上海市離職時から1年以内に仲裁を申し出た場合、不足分の25%の賠償金。
      対象期間:実証できる期間(無制限)。《上海市企業賃金支払い弁法》
社会保険不正常納付
 ・保険料徴収機構の設定する納付・補充期限の遅滞納付の場合、滞納金は0.05%/日。
・行政指導に応じない場合は1~3倍の罰金を課す。 ≪社会保険法86条≫