上海市高温手当に関する規定は2011年通知(沪人社総発[2011]43号)以来修正されていませんでしたが、今回の通知で運用上不明確な点が明確化されました。高温手当に関する規定は国家規定の範囲内で、地方条例で運用が定められています。

国家規定
《防暑降温措置管理便法》(国家安全監督総局、人力資源・社会保障部等) 2012年6月29日
最高気温が35度を超える日は、露天および労働環境を33度以下に調整できない場合は労働者に高温手当を支給しなければならない。
上海市通知
《本市夏季高温手当支給業務に関する通知》(上海市人力資源・社会保障局)2016年5月23日
・支給期間:6月~9月 *従来通達の“高温(35度以上)天気の日(高温天気下)”は削除
・支給対象:露天および労働環境を33度未満に調整できない労働環境で働く労働者(33度を含まない)
*判断が難しい職場の場合は、企業は実際状況に合わせ、賃金集団協議等の民主プロセスを経て合理
  的に支給方法を決定する。
・支給標準額:200元/月 賃金総額に含む社会保険基数計算時の報酬額に含む。所得税課税対象。
雇用企業は高温手当支給と同時に、良好な労働環境創出のため、清涼飲料の提供等を継続しなければ
ならない。
・本通知は2016年6月1日より施行し、同時に 《本市企業高温季節手当標準の調整に関する通知》
(沪人社総発[2011]43号)は廃止とする。

 

NAVI
*従来通達の“高温(35度以上)天気の日(高温天気下)”は削除
“高温天気の日”という一言が削除されたことにより、6月1日から9月30日の4か月間は、気温に関わらず、対象者には高温手当を支給しなければならないことが明確になりました。昨年、6月1か月間に1日も35度を超える日がなかったことから、支給の強制性が議論されましたが、本年より、気温に関わらず高温手当支給対象期間は強制支給であることが明確になりました。

 
 

NAVI
*判断が難しい職場の場合は、企業は実際状況に合わせ、賃金集団協議等の民主プロセスを経て合理的に支給方法を決定する。
製造現場では、高温環境(33度以上)の職場と、高温環境ではない職場が混在している場合が多く、冷房完備の管理部を含めて一律高温手当を支給する企業も少なくありませんが、高温環境職場の労働従事者から不満の声が上がるケースが少なくありません。また、営業職等で外回りの多い職種の場合は、高温環境とは見なされず、法的には高温手当の支給は不要であることから、高温手当の支給がないことが一般的ですが、従業員からの不満の声も聞こえます。
この様なさまざまなケースへの対処策として、本通知では、企業ごとに、賃金集団協議や民主プロセスを経て決定することが規定化されました。
(賃金)集団契約https://cochicon.com/424.html
民主プロセスhttps://cochicon.com/417.html

 
 

NAVI
賃金総額に含む
賃金総額に含むということが明確に示されました。社会保険基数経済補償金基数に含む、課税対象所得とみなすということが明確になったということです。最低賃金には含むことができません。また上海市の200元/月は税前(額面、グロス)賃金額です。
社会保険基数https://cochicon.com/1751.html
経済補償金https://cochicon.com/211.html