重大労働保障違法行為社会公布便法》(人力資源社会保障部令第29号)は本年6月23日から7月22日まで
公開意見公募稿が議論されていましたが、9月1日に公布され、来年1月1日から施行となりました。
全文日本語訳リンク:2.9.1.4 重大労働保障違法行為社会公布便法(日中法律全文)

【施行の目的】重大労働保障違法行為の懲戒強化、世論を巻き込んだ監督強化、雇用企業の労働保障法規
順守の促進。

【懲戒の方法】重大違法行為は人力資源社会保障行政部門ホームページに公表すると同時に、行政区域の
主要新聞、テレビ等の媒体にて下記内容を公表する。
①違法企業名、社会統一信用番号(または登記番号)および所在地
法定代表または責任者姓名
③主要違法事実
④処理状況

【「重大労働保障違法行為」と見做し社会公表する対象行為】
①労働報酬の控除・正当な理由のない遅配の金額が比較的大きい場合、労働報酬の支払い拒否の場合は
法に則り司法による刑事責任を追及する。
②法に反し社会保険に参加しない、または、法に則った社会保険費用の納付をしない場合で状況が厳
重な場合。
労働時間及び休息休暇規定に違反し、状況が厳重な場合。
④女性労働者・未成年の特殊労働保護規定に違反し、状況が厳重な場合。
⑤児童労働禁止規定に違反した場合。
⑥労働保障違法行為により社会に重大な悪影響を与えた場合。
⑦その他の重大な労働保障違法行為

NAVI
本便法では罰則規定はありませんが、労働契約法社会保険法では、報酬支払、社会保障費用の納付が正常でない場合の補償や罰則が規定されており、労働者が申し出た場合は補償金、賠償金、罰金等の経済措置が科されることになります。
また、労働者が賃金の不正常支給、社会保障費用の不正常納付を理由に労働契約解除を申し出た場合、企業は経済補償金の支払い義務が発生します。残業代傷病休暇賃金等が合法支給されていない場合も賃金の不正常支給となりますので、留意が必要です。

 

NAVI
重大労働保障違法行為と認定された場合、労働保障部門に記録されるとともに、《企業情報公示暫定条例》等の法規の範囲内で、他の行政部門、社会組織に情報共有される(第10条)としています。
“ブラック企業”として業務許認可等にも影響を与えることが考えられます。

 

NAVI
本便法本には記載されていませんが、行政部門の公表では、重大労働保護違法行為の告発者には奨励金が支払われるとされています。従来、人事労務管理の不備は労働契約解除の際のリスク要因とされていましたが、税務告訴等と同様、労務管理における法令違反のリスクが増大することになります。