中国の残業時の割り増し賃金は、平日150%、休息日(土日等)は代休付与ができない場合は200%、法定祝日は300%と規定され、割増率が高いこともあり、認知が行き渡っています。
また、残業手当の時間単位(15分単位、30分単位等)、付与基準(申請・許可制等)は企業の裁量範囲が大きく、就業規則、賃金規定等の会社規定で規定されるのが通常ですが、残業手当の基数自体は労働契約、就業規則、内規等で明確に定めていることは少なく、最近の労働監査では、残業手当の誤認識による賃金正常支給違反の指摘が増加しています。

省・市名 残業代基数 残業代基数に含まていない項目 関連法律
中国国家規定 正常出勤時間の給与 / 中华人民共和国劳动法
上海 (一)労働契約において月次賃金が明確に約定されている場合、労働契約に約定した職務に応じた賃金とする。実質賃金労働契約賃金が異なる場合、実質月次賃金とする。
(二) 労働者の月次賃金が明確でない場合は、集団契約に定める相当する職務の賃金とする。
(三) 労働契約集団契約に約定がない場合、労働者の正常出勤時の金銭性賃金残業手当を除く)の70%で確定する。
年末ボーナス、通勤交通手当食事手当住宅手当、日勤・夜勤手当高温手当残業代等特別な事情により払われた給与。 关于印发《上海市企业工资支付办法》的通知
——沪人社综发〔2016〕29号
北京 (一)労働契約に約定した労働者本人の給与基準に従う。 (※約定した給与は最低賃金を下回らない。)
(二)労働契約に約定しなかった場合、集団契約に約定した残業代基数及び休暇期間の給与基準に従う。
(三)労働契約集団契約も約定しなかった場合、労働者本人の正常労働のグロス給与に従う。
/ 北京工资支付规定
——北京市人民政府令(第142号)
広州 正常出勤時間の給与 (一)勤務時間延長の給与;
(二)日勤、夜勤、高温、低温、井下、有毒有害等特別な作業環境・条件により支払われた手当
(三)法律、法規及び国家規定の労働者福利待遇等。
广东省工资支付条例
——广东省人民代表大会常务委员会文件 第41号
深セン 正常出勤時間の給与 / 深圳市员工工资支付条例
天津 労働契約に書かれた給与。
グロス給与は労働報酬を上回る場合、グロス給与を残業給与基数とする。
残業代 天津工资支付规定》
市人力社保局关于印发天津市贯彻落实《劳动合同法》若干问题规定的通知
津人社局发〔2013〕24号
第八条
大連 (一)労働契約に約定する従業員本人の賃金標準
(二)労働契約に約定がない場合、集団契約の約定に従う
(三)労働契約/集団契約に約定ない場合、グロス給与を残業給与基数とする。
最低賃金標準に下回らない。)
/ 辽宁省工资支付规定
第二十二条
青島 従業員先月残業代控除後の賃金残業代控除後、最低賃金標準に下回らない) 残業代 《青岛市企业工资支付规定》
第十四条(三)
南京 (一)企業と労働者双方は約定した場合、約定に従う(※最低賃金残業基数とすることができる。)
(二)双方は約定がない場合、又は約定標準は集団契約/会社賃金支給標準制度より低い場合、集団契約/会社賃金支給標準制度に従う。
(三)前二項により賃金標準を確定できない場合、従業員前十二ヶ月の平均賃金を基数とする。十二ヶ月不満の場合、実際月の平均賃金を基数とする。
/ 江苏省工资支付条例》省人民政府第85号
第六十四条
蘇州 (一)企業と労働者双方が残業手当基数を特約した場合、特約に従う (※最低賃金残業基数とすることができる。)
(二)約定がない場合、または約定標準が集団契約/会社賃金支給標準制度より低い場合、集団契約/会社賃金支給標準制度に従う。
(三)前2により賃金標準を確定できない場合、従業員の直近12か月の平均賃金を基数とする。在職12か月未満の場合、実際勤務月の平均賃金を基数とする。
/ 江苏省工资支付条例
——江苏省第十届人民代表大会常务委员会公告第85号
杭州 (一)労働契約に約定した職位に相応する給与
前項が困難な場合、
(二) 職務技能賃金制の場合:職務賃金+技能賃金
(三)その他賃金制度の場合:直近の正常勤務付きの賃金
賞与、物価手当等を含まない。
賃金賞与、物価手当等の区別がつかない場合は前月の実質賃金の70%とする。
/ 浙江省劳动厅关于全面实行劳动合同制度若干问题处理意见的通知
——浙劳政[1995]103号
寧波 (一)労働契約に約定した職位に相応する給与
前項が困難な場合、
(二) 職務技能賃金制の場合:職務賃金+技能賃金
(三)その他賃金制度の場合:直近の正常勤務付きの賃金
賞与、物価手当等を含まない。
賃金賞与、物価手当等の区別がつかない場合は前月の実質賃金の70%とする。
*全省最低賃金に下回る場合、全省最低賃金とする。
/ 浙江省劳动厅关于全面实行劳动合同制度若干问题处理意见的通知
——浙劳政[1995]103号
成都 労働契約に約定した職務に相応する給与 / 关于印发《工资支付暂行规定》的通知
劳部发(1994)489号
2012年1月6日成都面对面·政风行风热线
重慶 (一)労働契約に約定があれば、約定事項に従う
(二)労働契約に約定がない場合、集団契約の約定した基準に従い確定する。
(三)雇用単位と労働者に約定がない場合、残業前12か月、あるいは休暇前12か月の平均賃金で確定。従業員の会社在籍が12か月未満の場合、実際の月平均賃金で確定。
(四) 雇用単位と労働者に給与支給基準の約定がなく、まだ実際給与支給を行っていない場合、当該雇用単位の同一職位の同期平均賃金で確定。
/ 重庆市劳动和社会保障局关于企业职工加班加点工资计算基数等有关问题的通知
渝劳社办发〔2006〕124号