<同僚と喧嘩した社員を解雇できるか>
喧嘩両成敗と言うのは簡単ですが、実際実行しようとなると思いのほか難しいものです。
子供の喧嘩であればいざ知らず、大人同士、自社社員同士の喧嘩であれば尚更です。
最近では、社内で発生した喧嘩等の騒動に対して、会社側が《労働法》第25条の規定に基づいて、労働紀律、或いは会社規則制度への著しい違反(以下:労働紀律違反)を理由に労働契約を解除し、納得しない従業員が労働争議に訴える、という事例が非常に増えています。
最近ではこのような事例がありました。

【事例】
従業員:馬さん

・同僚の張さんと口げんかが始まり、最終的に喧嘩になり馬さんは片目を怪我。

・会社は馬さんと張さんを会社で殴りあいをしたという理由で解雇

・馬さんは労働契約解除が違法であると主張し、経済補償金の支払いを求めて提訴。

【双方の主張】
馬さん
馬さんは張さんを挑発したことなどなく、口げんかを始めたのは張さんであり、馬さんは怪我までさせられている。このような状況を知らない状態で会社が馬さんの労働契約を解除するのは法律違反である。
会社
会社には《労働紀律及び休息休暇管理弁法》があり、この規定はすでに労働組合と従業員代表の同意を得ている。馬さんも入職時に関連規則の研修を受けており、馬さん本人の署名もされている。馬さんが業務時間中に同僚と喧嘩をしたことは会社労働紀律管理の関連規定に著しく違反しており、労働契約の解除は会社の自主経営権の行使と言える。

【結果】
裁判所は会社が制定した労働紀律管理規程の内容に法律違反がないこと。馬さんは会社の規定を知っていたが、張さんと喧嘩をして、殴り合いの結果負傷した。この行為は会社労働紀律管理規程に違反したと言える。裁判所はこの2点を理由に馬さんの要求した経済補償金支払いを支持しませんでした。

法律に基づいた就業規則の作成、適切な方法での通知がポイントとなりました。
被害者であると主張する側からの労働争議という対処しづらい事例でしたが、会社側がきちんと準備をしていたために会社の利益を守ることができました。
習近平国家出席が「依法治国」(法に基づき国を治める)という言葉を度々強調するように、今後中国においては規定が法律を遵守していることが重視されていきそうです。コチは就業規則のチェックも承っております。お気軽にご相談ください。