<退職再雇用者の業務中事故は労災か?>
中国では定年退職の年齢が他国と比べて低いというのはよく指摘される点です。
それゆえに、多くの企業様が退職予定者の高い業務能力、豊富な経験、比較的低い雇用コスト(退職者は社保等を納付する必要がないため)、安定した業務、高くない期待値等の各種理由で退職者再雇用を決めています。しかしながら、通常の雇用とは異なる形態であるだけに思わぬトラブルが発生する可能性もあります。今回はそんな事例をご紹介いたします。

【事例】
張さんは上海の某貿易会社で会計業務を担当していましたが、2013年5月3日に法定退職年齢に達したため、会社は退職手続を行い、同時に張さんは退職後再雇用され、会社会計業務を引続き担当しました。   
この時、会社は張さんと2013年5月4日から2014年5月3日までの労務契約を締結しました。
2013年8月某日、張さんは会社の車両で外出中、交通事故に遭い、医薬費8,000元と3か月の休養を余儀なくされました。事後、張さんは会社に労災として処理し、労災待遇を享受できるよう申請しました。
ところが、会社は、張さんは退職者であり、労災待遇は享受できないと回答したため、張さんは2013年11月に社会保険行政部門に労災認定を申請しました。

【仲裁結果】
本案件は労災行政部門の審査を経て、張さんのケースは労災ではないとされました。張さんはこの決定を不服とし、法廷に訴訟を提訴します。法廷での一審、二審、最終認定を経て、張さんと会社が締結した関係は労働関係に含まれず、『労災保険条例』の範囲外であり、労災認定の条件を満たしていないため労災として認定しないという裁定を下しました。

【弁護士の見解】
業務中に事故に遭い怪我をした場合でも、必ずしも労災になるわけではありません。労災として認定されるための前提として、労働者と会社の間に労働関係が構築されていなければならないからです。本案件において、張さんは退職者であり、労働法が規定する「労働者」の主体的資格を持ちません。張さんは貿易会社に引き続き勤務していますが、労働関係は存在せず、一般の労務関係、あるいは雇用関係です。『最高人民法院の労働争議案件葬儀に適用される若干法律問題の解釈』(三)第七条は明確にこう規定しています。「雇用単位と雇用された既に養老保険待遇を享受している人員、あるいは退職金を受領した人員との間に雇用に関する争議が発生し、人民法院に訴訟を起こした場合、人民法院は労務関係に基づいて取り扱う」。つまり、確かに張さんは会社での勤務中に怪我をしましたが、『労災保険条例』の認定条件に基づいて労災認定を得ることはできません。(出典:労働法律ネット)

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