以前は電話や自筆の書類で処理されていたものが最近ではどんどん電子メールに置き換わっていっています。遅刻休暇の連絡、お客様とのアポイントメント等等。本当に便利になったのですが、それに伴って以前には起きなかった問題もまた起きているのではないでしょうか?今回はそんな案件です。

案件レビュー

李さんは2013年9月1日に上海のIT会社に入社し、2年の労働契約を締結しました。この会社は環境保護とコスト削減のためにペーパーレス化を提唱していました。2014年11月3日会社人事部のマネージャー王さんは、李さんからの電子メールを受け取りました。内容は「キャリアアップのために、会社に辞職を申請します。会社の承認を希望します。」というものでした。王さんは上司と相談した後、李さんに以下の内容で返信しました。「社内で検討し、貴殿の希望を尊重することになりました。同時に、貴殿のキャリアアップのためという理由をかんがみ、30日前の通知義務を履行する必要もありません。関係者との引き継ぎ手続き完了後、すぐ離職することができます。最終出勤日は2014年11月5日とし、会社は最終出勤日までの給与を支給します。」

李さんの辞職後、会社は離職手続きを行い、社会保険の納付を停止しました。ところが、2015年2月、李さんは突然労働仲裁委員会に「自分はまだ辞職していないので、労働関係の回復を要求する。」という仲裁を申し立てました。

本案件に対する仲裁委員会の最終判定は以下のとおりです。

会社が仲裁委員会に提出した公証文書(公証局にて承認された公的文書)は、李さんが会社のメールアドレスを使用して送付した辞職申請である。会社からの回答を得た後、関係者と引き継ぎを行って離職し、その後出勤もしていない。そのため、双方の労働関係が解除されたことには確たる証拠があると言え、李さんの労働関係の回復を求める要求は支持しない。

本案件中ではメールによる辞表は有効とされました。しかしながら、無条件で認められたわけでもなかったことは注目に値します。企業はどうすれば問題が発生するのを防げるでしょうか?

回答をお知りになりたい、また以前にもメールでの辞表を受け取ったことがあるという担当者の方、是非コチまでご連絡ください。
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