最近では、多くの会社が従業員が残業せず、法定の勤務時間内で仕事を終わらせ、退勤後にしっかり休息を取ってほしいと思っており、残業の申請承認制度を設け、残業総量を抑制し、承認された延長勤務だけを残業をみなすといった対策を講じています。では、無断で居残り残業をした場合はどうなるのでしょうか?すでに働いたのだから残業代の支払いが必要なのでしょうか?
今回はそんな案件です。

案件レビュー

 王さんは大学卒業後公告会社で働き始め、マーケティング業務に携わっていました。王さんは非常に熱心に働き、退勤時間後もオフィスに残って仕事をしていました。二年後、王さんは会社に辞表を提出すると共に、二年間の残業代を支給するように要求しました。会社からすれば全く理解できない要求で、会社はこれまで王さんに残業を要求したことがないのに、王さんはしばしば退勤時間後もオフィスに残り帰宅していませんでした。二年間に渡って、王さんは会社に残業給与を請求せず、それゆえ会社も残業給与を支払うことはありませんでした。会社が残業給与を支払うつもりがないことを知った後、王さんは某地区の労働人事葬儀仲裁委員会に仲裁を申請し、会社に二年間の残業代を支払うように要求しました。

争議の焦点
 王さんが退勤時間後にオフィスに留まっていたのは残業とみなされるのか?

 王さんの考え:毎日残業時間後に継続してオフィスに留まり仕事をしており、勤怠記録が毎日会社に居た時間を証明している。明らかに8時間を超過しており、当然残業とみなされるべきであり、会社は残業代を支払うべきだ。

 会社の考え:会社は王さんに残業を手配しておらず、これは彼が自主的に残業後に会社を離れなかったに過ぎない。又、会社には明確な残業の申請承認制度がある。いかなる従業員であっても残業には申請の提出が必要で、上司の承認を経て初めて残業とみなされる。それゆえ、王さんの状況は残業ではなく、会社は残業代を支払う必要がない。

裁判結果

 仲裁委員会による審理後の結論:王さんが提出した勤怠記録は毎日会社に居た時間が8時間を越えていることを証明している、但し、退勤時間後に会社に留まっていた時間に仕事を行っていたという証拠を提出していない。会社には明確な残業申請承認制度があり、王さんは残業申請承認制度による残業申請を行わず、自ら会社に留まり仕事を行っていた。それゆえ、王さんの行為は残業とは認めず、王さんが会社に要求している残業代の支払い請求はこれを支持しない。

 今回の事例では王さんの残業は認められませんでした。しかしこの事例を見て、全ての無断残業は無効なのだ!とするのは早計です。今回のケースでは会社が必要な対策を取っていたために会社に有利な判決でしたが、場合によっては反対の結果がでることも有り得ます。
会社としてはどんな対応策が必要なのでしょうか?どうすれば雇用コスト雇用リスクを低減させることができるのでしょうか?

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