雇用単位は労働者に給与明細を提供しなければならない
□案件紹介
王さんは労働保障監察機関にA社での勤務期間中、会社が給与明細を発行していなかった、というクレームを提出しました。告発を受けた労働保障監察機関はこのクレームを受理し、A社に対して労働保障監察を行いました。
監察を経て、A社が主に自動車販売を経営し、王さんが当該会社で離職したばかりの従業員であることが明らかになりました。会社は監察員に従業員の毎月給与が銀行振込形式で支払われていることを示し、銀行からショートメッセージで振込み金額が送信されているので、従業員に書面での給与明細は発行していないと説明しました。
監察員の説明を受け、A社はこの行為が違法であることを知り、速やかに改善処置を行い、全従業員に給与明細を遡り発行し渡すようにしました。同時に、会社は何度も電話やショートメッセージにより王さんに在職期間中の給与明細を受領するように促しましたが、王さんは受領せず、会社は給与明細を郵送することしかできませんでした。
A社が王さんに在職期間中の給与明細を郵送したこと、主動的に自身の違法行為を改善していることを鑑み、労働保障監察機関はA社に監察意見書を提出し、毎月全従業員に対して給与明細を遺漏なく発行することは法定義務であることを提示しました。その後監察員はクレーム提出者に回答し、前述の事情を明らかにした上での処置を告知しました。

□案件分析
本案件中でA社が銀行からのショートメッセージにより従業員に給与が振り込まれたことが通知されていることを理由として、従業員に給与明細を提供しない行為は関連規定に違反するものでした。『給与支給暫定規定』(労部発[1994]489号)第六条第三款及び『上海市企業給与支給便法』(沪人社综发〔2016〕29号)第五条の規定によれば、いかなる形式で給与を支給しているとしても、毎月労働者に対して本人の給与明細を発行しなければならない、とされており、これは雇用単位の法定義務です。当該義務は委託を受け代理として給与を振込んでいる銀行からの提示によって免除されるものではなく、『上海市企業給与支給便法』第五条によれば、一般に給与明細は労働者の給与金額と時間だけでなく、給与の具体的項目を含まれなければならず、これは銀行によるショートメッセージや口座明細に記載されていません。

用人单位应向劳动者提供工资清单
□案情介绍
劳动者王某向劳动保障监察机构投诉,称其在A单位工作期间,单位未提供工资清单。接报后,劳动保障监察机构依法受理并对A单位实施了劳动保障监察。
经查,A单位主营汽车销售,王某是该单位近期离职的员工。单位向监察员表示员工每月工资以银行转账形式发放,银行有短信提示发放金额,故没有向员工提供书面工资清单。经监察员释法,A单位才意识其行为已构成违法,遂立即进行整改,向全体员工补发工资清单。同时,单位多次通过电话与短信方式告知王某领取其在职期间的工资清单,但王某一直未来领取,单位只能将工资清单快递给王某。
鉴于A单位已快递寄送王某在职期间的工资清单,主动改正了自身的违法行为,劳动保障监察机构对该单位发出了监察建议书,提示其不要遗漏每月向全体员工提供工资清单的法定义务。其后,监察员答复投诉人,告知其前述查处情况。

□案件分析
本案中,A单位以银行会以短信提示员工工资入账为由,不向员工本人提供工资清单的行为是违反相关规定的。根据《工资支付暂行规定》(劳部发〔1994〕489号)第六条第三款及《上海市企业工资支付办法》(沪人社综发〔2016〕29号)第五条的规定,不论以何种形式发放工资,每月向劳动者提供一份本人的工资清单,是用人单位的法定义务。该义务并不能因受托代发工资的银行实施提示行为而免除,并且依据《上海市企业工资支付办法》第五条,一般而言工资清单不仅要记载劳动者工资的数额与时间,也需包含工资的具体项目,而这是银行的短信或账户明细不能具备的。