農民工とは、農村戸籍者の非農業従事労働者もしくは、農村戸籍所在地を6ヵ月以上離れている労働者を指します。現在、農村戸籍と都市戸籍を統合し居民戸籍とする方向で戸籍制度改革が進められていますが、社会・経済環境の変化に応じ、農民工の就労状況は変化しています。
●農民工総数は増加、戸籍所在地での非農業への転換者が増加傾向
2016年の農民工総数は28,171万人、前年比1.5%増で増加率は前期比0.2%上昇しました。うち、戸籍所在地での非農業転換者が4割で前年比3.4%増、増加率は前期比0.7%増。6割を占める戸籍所在地外への転出者は前年比0.3%増、増加率は前期比-0.1%で、戸籍所在地外、特に省外にまで移動する労働者は近年減少傾向です。

NAVI:
農民工総数の増加は農業離れの促進を示し、戸籍所在地での非農業への転換者の増加は、地方の都市化が促進し、地方に非農業の就労先が増加している実態を示していると考えられます。また、地域別では東部地区(北京天津上海江蘇省、浙江省、福建省、広東省等)の流入農民工数の減少は沿海部大都市への労働者の流入が減少していることを象徴していると考えられます。

●製造業、建築業就労者の減少
第二次産業従事者が減少し、第三次産業従事者が増加する傾向が顕著です。農民工の職種転換先として、非製造業が増加しており、製造現場の人員確保を難しくしている原因と推測されます。

NAVI:
製造業の労働者確保難に乗じ、労務派遣会社、労務公司の斡旋料が引き上げられる傾向にあります。また、残業より、宅配等のアルバイトを選択する傾向も出始めており、残業代で労働者をひきつけてきた製造業の人員確保施策は転換期にあると思われます。

●劣悪な就労条件:労働契約なしが6割超え、社保付与なしも高い水準
労働契約の締結がない状態で就労する農民工は60%を超えており、状況は悪化傾向にあります。
戸籍制度:http://cochicon.com/490.html

2015年から調査方法が変更され、社会保険住宅積立金(五険一金)の加入状況に関するデータは2014年までしか統計されていませんが、労災保険の加入率が3割に満たず、医療保険養老保険の加入も非常に低い状況です。
失業保険生育保険は従来、農民戸籍人員は強制加入でなかった時代から、現在では一律強制加入への変更過渡期にあり、非強制の地域もあります。
法定社会保険http://cochicon.com/406.html