Tさんは工場勤務でしたが、健康の原因で会社に辞表を提出し、即日会社と労働関係を解除するよう要求しました。当日午後5時過ぎ、Tさんは会社から帰宅する途中に不幸にも交通事故にあい、頭部の怪我で入院治療が必要になりました。交通警察での調査を経て、Tさんは今回の事故で主要な責任がないと認定されました。退院後、Tさんは会社に労災の申請をしましたが、会社は拒否しました。理由は、双方の労働契約がすでに解除されており、Tさんが離職した後に事故が発生し怪我を負ったのだから会社とは無関係である。というものでした。Tさんは当地の労働争議仲裁委員会に仲裁を申請し、双方に労働関係が存在することを確認し、労災認定を申請できるように要求しました。

 

★本案件争議の争点は、労働者が辞職を申請した後、双方の労働関係は自動的に解除されるのか否か、というです。

労働人事争議仲裁委員会は、『労働契約法』第五十条の規定に基づき、雇用単位は労働契約を解除、あるいは終了した際に労働契約解除、あるいは終了の証明を発行しなければならない、と指摘しました。この規定に基づけば、Tさんは辞表を提出しましたが、会社は辞表を受領したものの、まだ労働契約解除の証明書類を発行していませんでした。つまり、双方の労働契約終了の手続きはまだ完成していないとみなされます。そのため、会社とTさんの労働関係は依然として存在しており、労災認定を申請することができます。

出典:【中国安全生産報